2001年6月13日(水)
住宅ローンの繰上げ返済は地獄の1丁目への切符
週刊東洋経済2001.6.16号は「実践やればできる! 最強の資産づくり」というテーマでファイナンシャルプランナー(FP)に相談して財産づくりを考えるといった特集を組んでいます。
FPの提案に抜け落ちやすいのが社会経済動向をどう見るか、です。この特集でも住宅ローンの繰上げ返済を検討し勧めています。
不良債権の直接償却強制がテーマの現在では住宅ローンの思いきった金額の繰上げ返済は消極的であるべきだと、Bird発行人は考えています。特に、5-10年前に東京近郊でマンションを買ってしまった普通のサラリーマン、つまり収入に比べ住宅ローン総額が巨額でありかつリストラ等の可能性があるのならば、繰上げ返済はしてはいけないことです。
虎の子の定期預金の取崩しでのローン一部繰上げ返済をすれば、返済総額は確かに激減します。しかし、その直後にリストラ直撃なら即座に地獄の1丁目です。ローンの返済どころか日々の生活に事欠くことになります。地獄の1丁目のメニューには「自殺」があります。
住宅ローンは生命保険付ですし別に保険もあるでしょう。仕事もなく苦しみノイローゼになり、妻とかわいい幼子の寝顔を見ていると、駅のホームから飛び込む覚悟へと割と簡単にたどり着くようです。
繰上げ返済などせずに預金が残っていれば、しばらくは無収入でも食べていけます。長期化しそうならローン返済を止めます。すぐ退去ということもなく、落ち着いたら返済すればいいのですし、競売になったとしてもそれまではタダで住めます。
不良債権の直接償却による予想失業者数は10万人とも100万人ともいわれます。そんな時代背景すら考えられずに繰上げ返済を無条件で勧めるようなFPは地獄からの使者です。もちろん収入やお仕事に不安のないお方はどうぞ、どんどんご自由に。

